日本では昔から秋を代表する松茸は、万葉集ですでに詠まれていました。
近年輸入物が多く出回ってますが、価格が安い・色がうすい・香りがうすい等、国産とはどこがどう違う!?
香りが良く高価な国産品にするか、価格が手ごろな外国産を三昧食べるか迷う事がありますね。
中国産は松林ではなくブナ林に生えている
中国がダントツ1位の輸入量ですが、広い地域により原木に違いがあります。
雲南省産の高地は、8~9月が丁度日本の松茸産地の9~10月と同じ気候で、ブナ科常緑樹林にとても多く生える松茸です。
出典:http://12.pro.tok2.com/~yutakahp10/arubamumusasi/buna.htm
現地の人は、日本の様に香りを生かす調理はせず、他のキノコ同様油で炒めて食すため需要はそれほど無い。
そして、樹木の葉は堆肥原料にする為地面には堆積もなく、松茸が生育しやすい環境が整っているのだそう。
但し、吉林省、黒龍江省 – 日本や朝鮮半島と同じくマツ林(チョウセンゴヨウ、アカマツなど)などの針葉樹林に生えるものが多い。
松茸は生鮮食品のために、美味しく食べるには、収穫してから出来るだけ早く食べられるのかが重要だそう。
そのために近隣国の中国からの輸入量が一番多い理由の一つにある。
スーパー等には、中国産と記載はあるが○○省まで明記してある物は少ない。
出典:http://nazenani-media.com/archives/2420
香りが薄いワケは
風味が無い原因は、植物防疫法により微量でも土が付いたものは輸入禁止されていて、洗浄が避けられないことにあります。
中国、朝鮮半島の松茸は現地では香りも良いのですが、輸入通関時水洗いが義務付けられている為、折角の香りが無くなってしまってます。
また水洗いをする事で劣化の進み具合は早くなります。
それをごまかすために輸入する間に松茸の香りが抜けてしまっているので、人口香味料などを使ってスーパーに出回っている物もあるのだとか。
松茸は取れたてが一番!なんといっても鮮度が命です。
国産で傘が開いてしまっても香りが有りますが、外国産で香りが飛んでしまった物等は鍋で頂くのがいいかも知れませんね。
出典:https://icotto.jp/presses/4142
カナダ・北アメリカ産
色はマシュルームの様に白っぽく肉厚、安価で味も香りも国産と変わらないが日本までの長距離の為香りが薄くなってしまうのが難点。
カナダと北アメリカのロッキー山脈など多くの高い標高では、虫の心配もなく、豊富に松茸が群生しているのだそうです。
現地の人達は山松茸を食べるという習慣が無い事もあり、安価で日本に輸出できるのだそう。
トルコ・モロッコ産
出典:http://www.weblio.jp/content/Cedrus+libani
レバノン杉という希少な木の根元に生えている松茸。
地中海地方特有の乾燥した気候と土壌という環境で育つために松茸も水分を吸収せず、水分量の少ないシャキっとした歯ざわりを楽しめるそうです。
香りもしっかり「松茸らしい」香りがするそうです。
ブータン産
出典:http://blog.storeviaje.com/?eid=394
気候が日本によく似ていますが、松茸の産地は2200m~3500mと比較的標高の高い場所のために、虫に食われることもほとんど無い。
薬品なども一切使用していないので安心して食べられるそうです。
ですが日本への安定供給はまだ実現されてなく、輸入品の割合がまだ少ない。
スウェーデン・フィンランド産
国内産とDNAレベルで近い品種であり、また「北欧」というイメージも良いことから、これから注目されている。
松茸輸入山地ランキング
第1位 中国 775トン
第2位 アメリカ 214トン
第3位 カナダ 173トン
第4位 トルコ 27トン
第5位 メキシコ 17トン
第6位 韓国 12トン
第7位 モロッコ 3トン
第8位 ブータン 1トン
まとめ
マツタケの日持ちは常温では3-4日
収穫してから2週間が松茸の美味しさのピークだそうです。
保存する場合、ラップやビニール袋で密封してしまうと酸素が欠乏し、キノコ類はすぐに黒ずんだり、ヌルヌルしてきます。
松茸の調理人に聞いた家庭での保存方法は、アルミホイルで包んで冷蔵庫がいいそうですが、風味が劣化して来るので早めに頂きましょう。